FREITAG

隔月誌『d long life design』、リサイクル・バッグの原点、FREITAG特集!

「ロングライフデザイン」を主軸に毎回ユニークな視点で編纂される同誌にFREITAGが取り上げられることは、ファンのひとりとしてとても嬉しいことです。

FREITAGの創設者、フライターグ兄弟を招き、100人のお客さまとのトークセッション。

行きたかったーっ。

Q.
フライターグ兄弟にとっての「ロングライフデザイン」とは。

A,
自分がいなくなった後の世の中においても社会に貢献し続け、長生きできるようなプロダクトデザインやデザインプロダクト。
自分の存在を超えて、時代や周囲の環境にも十分適応するデザイン、もしくはそのような配慮が行き届いて生み出されたプロダクト。

マーカス・フライターグ

A.
時代を超えて世の中に受け入れられるようなポテンシャルをデザインまたはその形作られたプロダクトの中に見いだすことのできるもの。
同時に素材だけではなく、プロダクトが生み出される背景や過程が一定基準を超えたクオリティの高いもの。

ダニエル・フライターグ

Bettina von Zwehl

71年、ミュンヘン生まれ。

ロンドン在住の女性写真家、Bettina von Zwehlさんの作品集です。

全ページ、ポートレイトです。

潔いほどに、無駄を排した構図は、「人間の顔の骨格ってこんなだったんだ」とあらためて気付かされます。

大人へと成長するにつれ、微妙に変化する表情・骨格は、「顔」の定点観測。

思えば、中世の修道士を描いた精緻な肖像画にも、こんな横顔の構図が多く見受けられましたね。

写真というものは「サイエンス」であるけれども、ひとつの「美学」であることも、しとやかに教えてくれる極めてすぐれたアーティストさんです。

Antonio Carlos Jobim

アントニオ・カルロス・ジョビンさん(Antonio Carlos Jobim)。

どうして、こんなに大きくて温かいんだろう、とジョビンさんのサウンドを耳にするたびにいつもため息が出てしまいます。

それは恐らく、ジョビンさんの誠実な生き方、人生の分かれ道が来た時の正しい選び方、そして家族や友人への愛が彼の音楽の中心にあるからだと思います。

未発掘音源、あるいは世界初CD化といったコピーがかまびすしい昨今の音楽業界ですが、ジョビンさんだけはやはり特別です。

モントリオール・ジャズフェスティバルでのライブ。
未発掘音源。

世界20ヶ国以上の国から2,000人以上のミュージシャンが集い、モントリオール市内のあちこちでさまざまなショーが開かれる世界最大級のジャズフェスティバルです。

ここで、ジョビンさんは当時、さまざまな世界の音楽人に出会ったはずです。

あちらこちらで自身の音楽に対する称賛の声を受け、充実したモントリオールでの滞在の様子がジャケットに映し出されたジョビンさんの横顔からも伝わってきます。

ジョビンさんの珠玉の名品が、楽しげな演奏とオーディエンスの温かい反応が、とても心地よい時間をつくりだしてくれるライヴアルバムの好盤です。

収録曲:
ワン・ノート・サンバ、おいしい水、想いあふれて、トゥー・カイツ、ウェイヴ、ボルゼギン、愛の語らい、ガブリエラ、フェリシダーヂ、ジェット機のサンバ、三月の雨、イパネマの娘

Horace Silver

小林径さんによるブルーノート・ミックスをはじめ、クラブジャズ系のコンピでも取り上げられることの多いピアニスト、ホレス・シルバーさん(Horace Silver)の65年作名盤『The Cape Verdean Blues』です。

ピアノの強いバッキングも印象的なタイトル曲M-1や、うねるリズムに勇壮なホーンが冴えるハードバップM-4「NUTVILLE」あたりはいわゆる「踊れるカンジ」のナンバーです。

ジャケットの構図が、以前ご紹介したデューク・ピアソンさん(Duke Pearson)名義の金字塔『the phantom』に似ているのは気のせいでしょうか(笑)。

Peter Doig

英国生まれのペインターのピーター・ドイグさん(Peter Doig)。

過日行われた、あのサザビーズ(Sotheby’s)で「White Canoe」という作品がなんと、予想額の6倍の5,730,000ポンド(当時のレートで約13億6000万円)で落札され、リヴィング・アーティスト(現在生きている作家)の過去最高額を塗り替えてしまった、なんともたいそうな作家さんなのです。

1959年、スコットランド、エジンバラ生まれ。

94年にターナー賞にノミネートされるなど、現在イギリスを中心に高い人気を誇っている新しい世代の画家さんです。

自然と人間の関わりというトラディショナルなテーマを扱いながらも、しかし非常に幅の広い表現を得意としており、ときに18世紀の風景画家クロード・ロランさん(Claude Lorrain)を想起させるペインティングを描くかと思えば、またあるときは新聞の切り抜き写真やポストカード、映画からのワンシーンなどを引用しながらミクスチャーなスタイルを用いたりと、多彩ぶりを発揮しています。

白による「抜き」が彼らしい。

まだら、しみ、反発、ちらちらする汚れのレイヤーのオプティカルな効果が、深くて目の前の景色になる…。

うわさには聞いてましたが、実際に画集を眺めてみると、その感覚がよくわかります。

サザビーズで落札はできませんが、この画集『WORKS ON PAPER』なら手が届きます。

しかし、本物を観たいなぁ…。

13億6000万円。

Nils Dardel

D&DEPARTMENT(ケンメイさんの主宰するデザインプロジェクトの一環です)発。
このフォトフレーム、いいです。

とても気に入ってます。

小学校の机(懐かしいですね)のリサイクル。

いろんな生徒さんがこの机で勉強したんでしょう。

ところどころにキズがあったり、ひびが入っていたり。

でも、それがいいんです。

手にしたときから愛着が湧いてきます。

とてもいい買い物をさせていただきました。

ありがとう、D&DEPARTMENTさん。

今回、フォトフレームに収めさせていただいたのは、タブロイド誌ほどの大きさの雑誌『ACNE PAPER』からの切り抜き。
後期印象派のスウェーデン人画家、ニルス・ダーデルさん(Nils Dardel)のセルフポートレイトです。
時代を経ても、決して失われることのない両者の瑞々しさに、ココロも潤います。

Minnie Riperton

誰もが一度は耳にしたことがある名曲「Lovin’ You」。

過去にノーマン・コナーズさん(Norman Connors)やジュリア・フォーダムさん(Julia Fordham)などもカヴァーしていますが、日本国内で爆発的に知られるようになったのは1991年に国内のみで発表されたUKレゲエのベテラン歌手ジャネット・ケイさん(Janet Kay)の功績によるところが大きいかもしれません。

これを機に、日本のPOPシンガーもこぞってカヴァーしましたね。
平井堅さん、本田美奈子さん、アン・ルイスさん、MISIAさん等々。

前置きが長くなりましたが、この「Lovin’ You」の御家本元、正真正銘のオリジナルがミニー・リパートンさん(Minnie Riperton)なのです。

いまは天上の人となってしまいましたが、彼女のアンソロジー『Les Fleurs : The Minnie Riperton Anthorogy』は、ソロデビュー前に在籍していた「ロータリー・コネクション」(E.W&Fの元になったグループとも言われています)の時代の曲からスティーヴィー・ワンダーさん(Stevie Wonder)のプロデュースによる「Lovin’ You」(元々は、アルバム『パーフェクト・エンジェル』』に収録されているもの)まで捨て曲なし!

オリジナルならではのプリミティヴな楽曲。

フリーソウル / ヒップホップ世代には俄然おすすめの一枚です!

Gil Scott-Heron

まだ若かりし頃、クラブで聴いて「この人誰だろう?かっこいいな」と思って、探求していったらこのアルバム『FARE WILL』にたどり着きました。

パーカッションとフルートのシンプルな演奏をバックに詩を朗読。

メッセージ性の強い詞以上に、サウンドの骨太さが好きなんです。

いまさらながらですが、やっぱりオススメ、ギル・スコット=ヘロンさん(Gil Scott-Heron)。

Donny Hathaway

「天才シンガー」ダニー・ハサウェイさん(Donny Hathaway)の記念すべきファースト・アルバム『Everything Is Everything』です。

ダニー・ハサウェイさんといえば、『LIVE!』があまりにも有名ですが、このアルバムも伝説的な大名盤です。

ソウルという、アメリカ黒人社会の核ともなる生活の音を、ひとつにくくってしまうのも無謀かもしれませんが、それでも、ハサウェイさんは、70年代ソウルに確固とした自信を与え、スリリングに展開させた最重要人物です。

マーヴィン・ゲイさん(Marvin Gaye)の『What’s Going On』も、スティーヴィー・ワンダーさん(Stevie Wonder)の『 Talking Book』も、カーティス・メイフィールドさん(Curtis Mayfield)の『Back to the World』も、まだこの世に現れていない時代、『Everything Is Everything』は、まさに、ブラック・コンテンポラリーの根源的作品といえます。

ソウルの未来を切り拓こうとする意欲がみなぎるサウンド。

ポジティヴなリリックスが明るい希望を与えてくれる、聴く度に、毎回ワクワクしてくる作品です。

P.S.
某CDショップのスタッフさんに聞いたこぼれ話しをひとつ。
まだ、若かりし頃のキャロル・キングさん(Carole King)が、「このアーティストさんはいい!」と周囲にさかんに吹聴していたのが、件のダニー・ハサウェイさん。
この遍路のような歩みが実を結び、後の『ライター』や『つづれおり』といった大ヒットを生み出したのだとか。
人生、何があるかわからないですね!

After Beatles

男女混声デュエットによる、夢のアフター・ビートルズ・ララバイカヴァーアルバム『りんごの子守唄』。

プロデュースはワールド・スタンダードの鈴木惣一朗さん。

ビートルズと鈴木惣一朗さんの組み合わせというだけで背筋がゾクゾクしてしまいますが、参加アーティストもすごいことになっています。

以下、順不同、敬称略。

アン・サリー、細野晴臣、ハナレグミ、原田郁子(クラムボン)、千葉はな(羊毛とおはな)、蔡忠浩(ボノボ)、小池光子(ビューティフル・ハミングバード)、YO-KING、土岐麻子、おおはた雄一、永山マキ、湯川潮音、曽我部恵一、中納良恵(エゴ・ラッピン)、星野源(サケロック)

全13曲。なかでも、M-2の「Oh My Love」(ハナレグミ+原田郁子)、M-5の「Imagine」(YO-KING+土岐麻子)、M-9の「All Things Must Pass」(中納良恵+星野源)あたりが聴きどころでしょうか。

スリーブにつづられた「みんな おやすみ また会う日まで…」のコピーが物語るとおり、ベッドタイムソングにぴったりです。

ビートルズには、もう会えないけれど、夢の中で、ビートルズが教えてくれた( © 吉田拓郎さん)何かをもう一度届けてくれそうなやさしいアルバムです。