上映時間3時間の奇才デイヴィット・リンチさん(David Lynch)の最新作『インランド・エンパイア(INLAND EMPIRE)』は極秘で撮影がすすめられた、実に5年ぶりの作品です。
ファンとしてはずいぶんと待たされましたが、実際に映画を観た方にとって評価がわかれる、というのが正直なところ。
リンチ作品の常連、ローラ・ダーンさん(Laura Dern)さんが隣人の怪しい老女にコーヒーをすすめ、その老女が呪いをかけたかの如く悪夢世界に突入する…
現実と虚構の世界が交錯し、ダウナー系のドラッグでもやって、バッドトリップしているような感覚におそわれます。
全編を通じて、そのようなトーンなので、さすがに3時間はツライ。
でも、最後に「救い」がありました。
エンディングを飾る、10分22秒の大作、故ニーナ・シモンさん(Nina Simone)の「sinnerman」は最高にクール!
この曲がおさめられているオリジナル・アルバムが、写真の『Pastel Blues』です。
あまたあるシモン(シモーヌと読む説もあります)さんの作品の中でも、両性具有的なヴォーカルにグイグイと引き込まれるこのアルバムは、衝撃的にカッコイイです。
ヤバイ!
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