アルゼンチン発、ヴォーカル+ピアノ+チェロの新鋭トリオ、zo’ loka?(ソー・ロカ?)。絶対に聴いたことのない斬新なアレンジによるスタンダード・カヴァー集、『yo nunca te vi』です。
ヴォーカルのビクトリア・ソタリスさん(Victoria Zotalis)の軽やかでリズミカルな歌声と、チェロのフアン・マヌエル・コスタさん(Juan Manuel Costa)の変則的で深いボトムラインに、マルセ ロ・カッツさん(Marcelo Katz)の絶妙なアレンジが絡み、アルバム全体になんとも不思議なハーモニーを生み出しています。
インディーズ・レーベルからのデビュー作にもかかわらず、アルゼンチンの「ローリングストーンズ誌」の最優秀ジャズ・アルバム、ベスト5に選ばれたというのもうなずける充実の内容です。
アルゼンチン音響派のパーカッショニスト、サンディアーゴ・バスケスさん(Santiago Vazques)も大推薦の一枚。
ヴォサノバの名曲「三月の水」も彼らの手にかかれば…。
P.S.
アルバムタイトルの『yo nunca te vi』を英訳すると、『I’ve never seen it』。これを音楽的な視点で置き換えると、『I’ve never heard it』、つまりは「聴いたこともない音楽」となるわけです。
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