Pol’s Potten

私が数年前から注目している海外のセレクトショップのひとつに、アムステルダムに拠点をおく「pol’s potten(ポルズ・ポッテン)」というお店があります。実際に足を運んだことはないのですが、2年ほど前になるでしょうか、ちょうどその頃、部屋に小さな木製のスツールが欲しいなと思っていろいろと探していたところ、「pol’s potten」のオンラインショップに出会ったというわけです。
そこで目にとまったのがUの字型にそりかえった分厚い「座面」と、画家マチスがブラック・アフリカの造形物に影響を受けて描いた女性のプロポーションにも似た「脚」の組み合わせに魅了され、比較的手頃なプライスだったこともあり、思い切って2脚購入しました。「oval stool」という名前で、アフリカの楽器「ジャンペ」を連想させるかたちをしています。
夜も深まった頃、おしりをしっかりとホールドしてくれる「oval stool」の肉厚の座面に座りながら、ナナ・ヴァスコンセロス(Nana Vasconcelos)のパーカッションに耳を傾けてひとり悦に入る、というのが私のセルフ・リラクゼーションのひとつのパターンです。ちなみに、ナナ・ヴァスコンセロスの音源は、ミュンヘンに本拠地を置くジャズレーベル「ECM」から多数リリースされていますので、ご興味のあるかたは是非。
さて、話は「pol’s potten」に戻りますが、あいかわらず意欲的な活動をつづけているようで、ユニークな視点から若手デザイナーさんの発掘にも力を入れているのが伝わってきます。そんな中で、最近「いいな」と思えるデザイナーさんをひとり。
Carola Zeeさん(写真、私好みかも…)がその人で、もともとはグラフィック・デザイナーとしてキャリアを積んできた方なのですが、数年ほど前からセラミックの領域にも足を踏み入れ、「花」をモチーフにしたグラフィックを表面にほどこしつつも、デコラティブにならず、一方でミニマルな方向性にもサヨナラした、「中間」という言葉の響きが持つ「心地よさ」を思い出させてくれるステキなプロダクトを作り出しています(彼女自身のウェブサイト、www.carolazee.nlで作品を見ることができます)。
マチス、ブラック・アフリカ、パーカッション、花…と、なんだか散漫な内容になってしまった今日のブログですが、「pol’s potten」はそんな言葉のカオスをシンプルなものへとスイッチできる包容力のあるショップです(と期待しています)。


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