Milt Jackson

ニューヨーク近代美術館(通称:MoMA)。
15年前に一度訪れたきり、すっかり御無沙汰しておりますが、一昨年秋、日本人建築家・谷口吉生さんの手により新館が竣工しましたね。是非とも再訪したい場所のひとつですが、美術館の規模が拡大するにつれ、すべての作品を身渡すのは至難の業。集中力がつづかないというか、右脳が飽和状態になってしまうことは多くの皆様もご経験があるかと存じます。
そんな中で、私のベスト・オブ・ベストは、敷地内に設けられた「庭」。ただ作品を陳列・巡回するという有り体のスタイルから、一挙に心洗われる非常に心地よい空間です。
そんな由緒正しき「庭」で1965年、伝説のライヴが行われていたんですね(ご存知の方も多いかと存じますが / 写真)。
リーダーは、ミルト・ジャクソンさん(Milt Jackson / vib)。脇を固めるのは、いぶし銀のジャズ・ミュージシャン。

ジェームス・ムーディさん(James Moody / reeds,vo)
あらゆるジェネレーションを超えて、その手腕は衰えることをしらない
シダー・ウォルトンさん(Ceder Walton / p)
稀代の美しいピアノを熟知しています
ロン・カーターさん(Ron Carter / b)
私は彼のように年を重ねたい
キャンディ・フィンチさん(Candy Finch / ds)
プロミュージシャンから絶大なる信頼を置かれるサイドメン

「庭」の開放感と相まって、オーディエンスの絶妙なレスポンスが、さらに場のほどよい緊張感と心地よさを補ってあまりあるほどです。
さて、ミルト・ジャクソンさんといえば、ご存知MJQの中心メンバー。思うのですがMJQは洗練されたイメージで捕らえているのですが、ミルト・ジャクソンさんのリーダー作に関してはエネルギッシュ&泥臭さ&明るさが全面に出ていると感じるのですが如何でしょう??
MJQのような計算されたジャズと違い、楽しんで演奏していることが存分に伝わってきます。ジェームス・ムーディさんのヴォーカルまで楽しめるB-3など内容も盛り沢山でミルトのワイルドな一面を感じることの出来るアルバムです。
オススメ。

P.S.
しかし、ライムライトのジャケットの作りは秀逸ですね。これはWジャケですが飛び出す絵本の如き細工がされていて凝った作りになっています。アルバムそのものがMoMAのコレクションとして所蔵されてもおかしくない、家宝モノの一枚です。


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